BMW 330e(F30)に試乗

BMW 330e(F30)に試乗

5年近く前にレクサスISからレクサスGSに車を買い替える際、試乗比較したBMWからいまだに定期的にDM(案内状)が送付されてきます。

いつもは案内状に目を通すだけですが、今回は、今乗っているレクサスGSが、来年、5年目の車検を迎えるとあって、買い替えることも視野に店舗に出向いてみることにしました。

5年近く前に試乗したBMWの3シリーズと5シリーズはともに好印象でしたが、当時はレクサスGS450hに優位性を感じてGS450hの購入に踏み切った経緯があります。

今回は久しぶりにBMW 3シリーズを試乗してきましたのでその感想を書きたいと思います。

試乗したのは、BMW 330e(ラグジュアリー)というプラグインハイブリッドです。

2000cc(4気筒)ターボエンジンとモーター(7.7Kw)を積んでいます。

ActiveHybrid3の存在は知っていましたが、このような車が3シリーズから出ているとは知りませんでした。

ActiveHybrid3は昨年生産が終了して今はプラグインハイブリッドにシフトしているとか。

今回、特に330eの試乗を希望した訳ではないのですが、試乗してみますか?という誘いに応じて乗り込んだのがたまたま330eでした。

乗っていった車がハイブリッドだったからPHEVである330eを試乗させてくれたのでしょうか。

折角、今乗っている車が同じハイブリッドですので、今乗っているレクサスGSと比較しながらBMW 330eを試乗した感想を書いてみたいと思います。

(追記)尚、新型のBMW 330e(G20)の試乗記や評価は下の記事で紹介しています。

参考:BMW 330e(G20)に試乗!そして契約!

参考:BMW 330e(G20)の評価

BMW 330e(F30)に試乗

早速、妻と車に乗り込みエンジンボタンを押します。

プラグインハイブリッドというだけあって、スタートボタンを押してもエンジンがかからずレクサス GS450h同様静かです(というか無音)。

アクセルを軽く踏むとモーターの力だけで静かに発進。

低速域でのトルクも力強く今乗っているレクサス GSよりハンドルが軽かったです。

後からわかりましたが、330eには車速にあわせてパワーステアリングのアシスト量を可変制御するサーボトロニックが標準装備されていました。

時速5~60kmになってもエンジンはかからず、実に静かです。モーターだけで走っているからといってこの辺りの速度域までは力不足を感じることもありません。

ランフラットタイヤなのにロードノイズもかなり抑えられています。

悪路及び高速は走っていませんので単純には比較できませんが、ロードノイズはレグノGR-XIに変える前のGSハイブリッドと殆ど変わらないように感じました。

乗り心地もBMWとは思えないソフトな乗り心地です。

足は固いのですが、まろやかで心地の良い固さです。帰って調べたら2015年のマイナーチェンジでサスペンションも上質になっているということでした。

M SPORTではなくてLuxury仕様だったということもありますが、特にBMW 330eは、他の方のレビューにもあるように200kgのリチウム電池バッテリーを積んで重量がある分、ドッシリとして乗り心地が良くなっているようです。

助手席の妻も乗り心地や静粛性が今の車と変わらないと連呼してました。

少しスピードが出せる道路に出たので営業マンの言う通りシフトレバーを左に押しやりアクセルを少し強く踏みます。

確かチャージバッテリーモードというエンジン主体で走るモードですが、加速も十分でとても2ℓのエンジンとは思えません。

さらに、SPORTモードにしてアクセルを踏みこむとエンジンサウンドとともに加速し、ターボとモーターの力も加わって目の覚めるような加速をします。

BMW 330eは、2000cc直列4気筒DOHCターボ+モーターなのに、今乗っているレクサス GSの3500cc+モーターの加速とあまり変わらないように感じました。

むしろGS450hと比較して一回りサイズが小さい分、よりスピード感を感じます。

ちなみに、BMW 330eのエンジンの最高出力は135kW(184ps)/5000rpm、最大トルクは270N・m(27.5kg・m)/1250~4500rpmです。

帰って調べてみると0-100kmは330eが6.1秒、GS450hが5.9秒?とほぼ同じでした。

2000cc(4気筒)と3500cc(6気筒)ですのでさすがに高速域での加速は変わってくると思いますが、実用域の加速は変わりがないということです。

シフトレバーを戻してハイブリッド走行に戻すとモーターだけでの走行とエンジン走行を繰り返すようになりますが、その場合のモーター走行からのエンジン始動もスムーズで変なショックも違和感も全くありません。

エンジンがいつかかったか分からないほど音も静かでスムーズにシフトします。

この点は、エンジンがかかった時の音がかすかにわかるGS450hよりも優れていると思いました。

個人的に最も重視する乗り心地と静粛性を五感で体感しながら約1時間の試乗を終えました。

BMW 330e(F30)を試乗した感想

今回の試乗でBMWへ抱いていた印象ががらりと変わりました。

BMWは、運動性能を重視している分、トレードオフで乗り心地や静粛性を犠牲にしているという印象がありましたが、330eはちょっと方向性が違うようです。

PHEVといえども運動性能は維持しながら静粛性や乗り心地を高次元で両立させています。

これは、おそらくF Sportではなく、Luxuryならではの乗り味だと思います。

国産車では味わえない独特な剛性と足回りの安定性は購買意欲をそそります。

ただ、今乗っている車と比較すると、気になる点、ここが今イチという点もあります。

BMW 330eに買い替えるとしたら気になる点

一つはナビの液晶画面が小さいのと解像度。カメラの感度も悪いのかバックモニターでの車庫入れ時はレクサスGSと比較すると輝度が低く暗くてかなり見づらかったです。

便利な電動式パーキングブレーキもないので、信号待ちでアクセルから足が離せるブレーキホールド機能もありません。

このあたりはもう慣れてしまって、あるのが普通になっていますので、無くなるとなると少し不便を感じてしまいそうです。

また、プラグインハイブリッドである点や、BMW初のプラグインハイブリッドということでその完成度も気になります。

一般的には、プラグインハイブリッドは、家に充電設備が必要、または外での頻繁な充電が必要との認識があります。

営業マンは、BMWの330eは走行中に充電が可能なため、普通のハイブリッド車と同じように考えていいと言いますが、その出来がどれほどのものか気になります。

さらに、リチウムイオン電池は不安定という話もあります。

ボーイングのバッテリー問題もありましたし、つい最近ではスマホでも発火事故が起きて話題になってます。その確率は極めて低いとはいえ、気にならないことはありません。

また、バッテリーの劣化も心配です。

5年6年後、試乗した時と同じようなバッテリーの品質や性能を維持できるのか。

これについては、一応、6年または10万kmまで保証があり、劣化が進んでいれば取り替えてくれると言っていましたが。

価格は乗りだしで約700万円。好みのオプションを付けたら750万円ほどになりそうです。

買い替えまでにはしばらく時間がありますのでゆっくり考えていきたいと思います。

それにしても進化してますね。BMW 330eは私的には良かったです。

※その後購入。改めてBMW 330e(F30)のレビュー・評価をしています。

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