電通社員の過労死事件、死ぬくらいなら辞めれば良かったのにと言うが。

電通の新入社員が過労で自殺したことが話題になっています。

普通であれば、死ぬくらいなら辞めれば良かったのにと思いますが、心の病んでいる人はそんな冷静な判断はできないということもわかるような気がします。

特に電通と言えば自他ともに認める超一流企業です。

私たちが就職する時代には最も給料が高い企業としてもてはやされていました。

やっと入社できた一流企業ですので辞めるという選択は難しかったのでしょう。

勤めている会社が電通ではなく小さいベンチャー企業だったら自殺せずにとっとと辞めていたのかもしれません。

執着心とは非常に厄介なものです。

先日テレビを観ていたら、「これくらいの残業時間で自殺するなんて甘い」とか、「我々の時代はもっと残業してたぞ」とか、猛烈社員という言葉が流行った時代に現役だった世代の方からの心無いコメントが数多く紹介されていました。

そして、そういった意見が意外と多かったのに驚きました。

私もどちらかというとそういう世代に近いのですがこの意見には全く反対です。

こういった意見は、時代が高度で複雑化し、かつグローバルな時代にシフトしていることを全く理解していない人の意見だと思います。

30年前なら電卓を叩き終わり、伝票の山を横目に社内から見える朝日を浴びて充実感に浸ったものですが、今では同じ作業をパソコンが数秒とかからずやってくれます。

色んな情報も人に会ったり書物を漁ることなくスマホで瞬時に収集できます。

昔は仕事の一つとして認められていた雑用も現在はITの発展で殆ど消滅。残された仕事は企画や営業、技術といったストレスフルで高度な仕事ばかりです。

特に今回の事件は電通という一流企業ですから仕事も高度で人間関係もストレスフルなものだったと想像できます。

電通の鬼十則という電通マンの行動規範たるものを先日テレビで紹介していましたが、見ていて頭が痛くなりました。

・取り組んだら放すな、殺されても放すな、目的完遂までは・・
・頭は常に全回転、八方に気を配って一分の隙もあってはならぬ、サービスとはそのようなものだ
などといったものが10ほど羅列されています。

高校時代の同級生にも東大を出て電通に入社した男がいます。そんな会社で5年ほど前に部長に昇進しましたので余程優秀で精神的にもタフだったんでしょう。学生時代はラグビーをやっていて授業中はよく寝ていたんですけどね。

最近、働き方革命といって働き方が見直されていますが、働き方は生き方に通じるものですのでこの事件を機に少しでも改善されていくことを願います。

今年、子供(男の子ですが)が超ブラック企業ともいうべきベンチャー企業に就職しましたので人ごとではないのです。


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