都市銀行のリストラでざわつく地方銀行の行員

都市銀行のリストラでざわつく地方銀行の行員

日銀のマイナス金利政策による収益の悪化やこの先起こる人口減やAI(人口知能)の発達などで都市銀行で本格的なリストラが始まりそうです。

先月(11月)は、みずほフィナンシャルグループが2026年までに約19,000人の人員を削減することを表明。三菱東京UFJ銀行も2023年までに6,000名の人員を削減することを表明しました。

人口減やAI(人口知能)の発達は銀行だけでなく様々な業種に影響を及ぼしますが、銀行は同時にFinTechという技術が革新を起こしていくため一層の構造改革が必要になると思われます。

先日、近くの地方銀行の私の副担当者から電話がかかってきました。

これまでの担当者が転勤になったので新しい担当者が挨拶をしたいということです。この銀行とは8年ほど前に取引をはじめましたが、担当者が変わるのはこれで3度目(4人目)です。

職場での不正行為や客との癒着を防ぐための定期異動と聞いていますが、それにしても本当によく変わります。

という訳で一つの定期預金の満期が近いのでそれをどうするかということもあり、こちらから伺うことにしました。

今回の担当者は福岡から転勤してきた30前のまじめそうな男性です。

若いということもあって都市銀行のリストラやAIの発達による銀行業務の変革に過敏に反応し、危機感を感じているといいます。

1時間ほど世間話をすると真剣に転職を考えていると打ち明けてくれました。

いくつかの転職サイトに登録していると、ときどきオファーのメールが届き、その都度どうするか夫婦で家族会議をしていると言います。

それを聞いて私が冗談で支店長の方を向き、手を上げて手招きしたふりをすると慌てて私の手を抑えようとするマジメな男性です。

リストラ(構造改革)は進むけど銀行がなくなる訳はないのだから「銀行で生き残る方で頑張ってみたら」と話すと一応客を前にしてますので「スペシャリストの道を探ってみます」と元気に答えていました。

ときどきテレビでも紹介される

  • 「未来の年表」と
  • 仕事消滅(AIの時代を生き抜くために、いま私たちにできること)」

という本にも目を通してみましたが、特に今後の人口減少が社会に与える影響は想像以上に厳しいようです。

55歳にもなると10年後20年後の人口減少に対してそこまで危機感を募らせても仕方がないと考えてしまいますが(年金生活になりますので今更ジタバタできません)、若い人達にとってはうまく時代に対応していかないと死活問題になります。

本の中では人口減少による負の影響をAIロボットが人に変わるイメージで救ってくれる未来も一定の条件付きで提案されていました。

しかし、仮にロボットによる未来が訪れるとしても随分先の未来のようです。

少なくとも当面はこれまで体験したことのないような厳しい時代が到来するのかもしれません。

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