新型コロナウイルス感染防止と経済活動、どちらを優先させるべきか

新型コロナウイルス感染防止と経済活動、どちらを優先させるべきか

こんにちは有栗です。

世の中、新型コロナウイルス一色ですね。

昨日は、健康そうな岡江久美子さんも新型コロナウイルスで亡くなり、志村けんさんに引きつづき、またまた驚きました。

ここ長崎県の新型コロナウイルスの感染者数も、先日ブログを書いた時は2人だったのが、クルーズ客船内の感染もあり、今日、4月24日、100人を超えました。

新型コロナがすぐそこまで迫ってきているように感じます。

十分、注意しなければなりませんね。

新型コロナウイルス感染防止と経済活動のどちらを優先させるべきか

さて、新型コロナウイルスの感染防止も大変ですが、その犠牲になっている経済も大変です。

現在、様々な業種の人が新型コロナの影響を受けて苦しんでいますが、特に、飲食店や宿泊業、小売業に携わっている人たちへの影響は多大です。

20年近く前に、私と一緒に早期退職者優遇制度にのっとって会社を辞め、飲食業を始めた知人・友人が何人かいるのですが、ここにきて店を畳むかどうかの判断を迫られています。

2~3ヵ月で治まる話ではありませんからね。

例え、近い将来、緊急事態宣言が解除されたり自粛要請が解かれても、当分の間は前のような状態には戻りそうにありませんし、感染者数が増えてくれば、また、自粛要請なりが出されます。

親の代から50年続いている、子供も巻き込んで家族でやっている、など容赦ありません。

補償は十分ではありませんし、例え店を畳んでも、その後の仕事など何のあてもありませんので本当に気の毒です。

こういった状況の中、少し前から、新型コロナウイルスの感染予防と経済活動、どちらを優先させるか、という議論があります。

人命第一、補償と一体となった新型コロナウイルスの感染予防を優先させるべきとの意見が多いようですが、財政との絡みもあり非常に難しい問題だと思います。

1年間、今のような社会経済活動の自粛・抑制ができるか

現実問題として、新型コロナウイルス解決の出口は集団免疫かワクチンしかありません。

そして、集団免疫を獲得するには最低でも2~3年はかかることを考えると、出口はワクチン(または特効薬)しかないということになります。

しかし、恐ろしいことに、新型コロナに感染して自然治癒した場合の抗体はあまり長く機能せず、近い(数カ月の)うちに再感染するリスクがあるといった論文もあるといいます。

従って、抗体が長期にわたって機能するワクチンの開発が望まれますが、そんなものが本当にここ1~2年の間にできるのかと言う点も心配です。

話題になっている大阪大学が開発しているワクチンは、9月の実用化を目指し、年内に10万~20万単位のワクチンが投与できるとされていますが、仮にそれが実現できたとしても医療従事者などが優先で、私たちがワクチンを打てるようになるのは来年になりそうです。

あくまでも大阪大学が開発しているワクチンが開発されればの話ですが。

薬はというと、現在70くらい?の薬が開発されているようで、ご存じの通りレムデシビルやアビガンといった薬が先行しているようです。

これらが収束に向けて有効に機能しないものか期待したいのですが、感染してしまってからの薬には限界があるのかもしれません。

このように、1~2年間は収束するのが難しいと考えられる中、今のように新型コロナウイルス対策と補償を優先し、社会経済活動の自粛・抑制を続けたらどうなるでしょうか。

補償は十分ではないので、完全失業率もまた5%を超えてくるかもしれませんし、自殺者が30万人(これは10年単位です)を超えてくるかもしれません。夜逃げや一家離散、死なないまでも死んだ方がマシといった状況に置かれる人が多発するかもしれません。

実際、新型コロナの件で既に自殺者も出ています。

かといって、収束が見えない段階で補償を手厚くすると、確実に財政が悪化していきます。

すると、日本国債の格下げで国債が暴落し、極端なインフレを引き起こすかもしれません。

最悪は国の破綻ということも考えられます。

新型コロナウイルス感染防止より経済活動を優先させるべき?

新型コロナウィルスの感染予防を優先させれば、新型コロナで重症化する人や亡くなる人は減りますが、経済でやられる人が増えますし、その上、国の財政も悪化します。

それぞれの最悪のケースは、頭のいい官僚たちでしょうから、およそ検討がついており、結果、どちらを優先させるかというと、最後は経済優先ではないでしょうか。

経済や財政破綻のリスクを度外視してまで目の前の命を優先にしている訳ではないことは、誰も口にしませんが、暗黙の了解だと思います。

今、外出や移動の自粛・制限、店舗の閉鎖、イベント中止、渡航制限など経済活動の大幅な制限に踏み切っているのは、まだ経済に余裕がある(と考えている)ためでしょう。

しかし、現在の社会経済活動の自粛・抑制を今後もやり続けることは財政が破綻するリスクを考えると難しいのではないでしょうか。

どこかで露骨に経済活動優先に舵を切るときがくるのではないかと思います。

個人的には、給付が遅いといったところは責めるべきだと思いますが、緊急事態宣言を出すのが遅すぎる、補償をもっとすべき、といった意見は、経済や財政破綻後の世界のことを考えたら今の政府の対応を少し理解すべきだと思っています。

今は、まだ何とか経済も持ちこたえてますが、このままではいつかはどちらを優先させるべきかはっきりしなければならない時がくるかもしれません。

そうなったとき、皆さんは、新型コロナウイルスの感染予防と経済活動のどちらを優先させるべきだと思われるでしょうか。やはり、経済のことは後回しし、目の前の命でしょうか?

そういった露骨な選択をしなくていいように医療体制の強化をはかりつつ経済も財政も破綻させることなく経済活動の抑制と緩和をうまく繰り返しながら収束に導いてくれたらと思います。

私たちにできること

今の状況となっては、緊急事態宣言の解除など、経済活動の自粛の緩和をしたところで一体どれだけの人が普通の生活に戻るかという問題はあります。

少なくとも私は有効な解決策ができない限り、感染が怖いので外食も控えますし、人が密接した場所に行くのも避けると思います。大事な家族にもそうさせます。

そう考えると収束するまでに経済はどこまで悪化するのだろうかという不安もあります。

しかし、そんな中で、私たちができることは、やはり私たち一人ひとりが可能な限り予防をして感染しないことにつきると思います。

自分が感染しないことで、医療がひっ迫しなように協力し、社会経済活動の自粛・抑制と緩和の繰り返しの中で緩和の期間を長びかせ、経済への打撃を最小限に抑えることができます。

当分の間は大変ですが、私も愛する人を失うのは最高に辛いですから我慢しようと思います。

はやく有効なワクチンが開発されればいいですが。

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