残業上限月60時間。これからは「残業格差」という言葉が生まれそうです。

残業上限月60時間?これからは「残業格差」が生まれそう

電通の社員だった高橋まつりさんの自殺を受けて残業規制が加速化しています。

政府は2月14日、首相官邸で働き方改革実現会議を開き、残業の上限を月60時間と定めた政府案を示しました。早ければ2019年度から運用が開始されます。

私もサラリーマン時代は職業がSE(システムエンジニア)だったということもあり、残業時間は多い方だったと思います。

特に30年ほど前の20代は、繁忙期は月に150時間ほど、そうでない月でも50時間ほどは残業していたと記憶しています。

特にプロジェクトなどに参加すると半年以上繁忙期ということもあり、体力的にも精神的にも結構しんどくなります。

それでもその時代はブラック企業という言葉もなければ、残業規制という言葉もなくそれが当たり前のような時代で、特にSEは職業柄、精神を壊したり、突然失踪していなくなるといったことも少なくありませんでした。

忙しいということや、会社や上司に長時間束縛されることがどれだけ精神的・体力的にダメージを受けるかということについては身を以て体験していますので、今回の残業規制の流れは個人的には実に好ましいことだと思います。

そろそろ人間らしい働き方や生き方を真剣に考える時代がきてほしいものです。

特にブラック企業に勤める子供を持つ親としては尚更です。

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超ブラック企業に就職した息子から”会社を辞めたい”とLINEが。

先日、久しぶりに息子から電話がありました。

平日の22時頃だったので、久しぶりに早く退社できたのかと喜びながら受話器をとりましたが、残念ながら会社からでした。

朝の8時前出社から23時過ぎ退社、休みは月に4日を1年以上続けています。

表向き週休2日制ですが、そのうち1日は出社しなければならないという空気が出来上がっているようです。そして連休が取れるのは正月だけ。

一緒に入社した仲間の半分以上が辞めていく中、本人は頑張っており、昨年の営業成績も十数人中2位だったということでした。

先日の電話の時も残業は減らないのか、休みは増えないのかと聞きましたが、うちは大手でもないし、到底無理そうな雰囲気だと言っていました。

今話題となっている残業規制といったことも社内では別世界の話のように捉えているということで、残業時間でも大手との格差(残業格差)が広がることを予感させてくれました。

これからしばらくの間は残業格差が広がり、勤務時間の面でも大手とそうでないところで格差が広がっていくのではないでしょうか。

本人はまだ若く、体力もやる気もあって残業時間や休日出勤はさほど苦痛ではないようですが、精神や身体は知らず知らずのうちに犯されていきます。

ベンチャー企業ですのでしばらくは残業規制とは無縁だと思いますが、できるだけ早く末端の企業まで浸透していくことを望みます。

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