BMW 320iと330eの比較

BMW 320iと330eの比較

今回も前回に引き続き、車(BMW)ネタです。

少し前になりますが、BMWの320iと330eのどちらを購入(中古で)するか迷われている方から両者の違いについてメールで問い合わせを受けたことがあります。

1世代前のBMW320iは、330eを購入する頃に1時間ほど試乗させて頂いたことがありますが、あまり印象に残っていなかったため簡単な内容しか返信できませんでした。

しかし、先日、BMWのサービスキャンペーンを受けた際、代車として1世代前のBMW320iを用意してもらい3日間乗ることができました。

また、今年の3月には、新型の3シリーズ(330iですが)にも試乗させて頂きましたので、今回はガソリンエンジンのみの車とPHEV車との違いという観点から、BMWの320iと330eの比較(違い)を書いてみたいと思います。

BMW 320iと330eの比較

320iは、2リッターターボエンジン、330eは2リッターターボエンジン+モーターです。

330eは320iに言わば電気の力がプラスされたもので、基本的に、

  • 燃費が良くなり
  • 電気走行時は静か、また、
  • 加速力がある

という特徴がありますが、その他にも両者には以下のような違いがあります。

アイドリングストップからスタート時のエンジン音と振動

今どきの車は軽を含めてアイドリングストップがついていない車はなかなかありません。

信号待ちでエンジンが止まり、発信時にエンジンがかかる。

ブルルンという音と振動が襲ってきますのでのアイドリングストップ機能を停止させて運転する人も多いようですが、私も信号待ちの都度襲ってくるあの音と振動は耐えられません。

1世代前の320iもご多分に漏れず、発信時にブルルンという音と振動が襲ってきます。

新型3シリーズではかなり改善されていましたが、それでも音と振動はあります。

以前試乗したベンツもアイドリングストップからのスタート時の音と振動は酷かったので、繊細な日本人だけが気になるもので、欧州人はあまり気にならないのかなと思っていました。

しかし、330eは、電気で走っているときはエンジンがかからないため無音なのは当然ですが、ガソリンエンジンのみのモード(スポーツモード)で走らせているときもアイドリングストップからのスタートは実に静かです。

聞こえるか聞こえないかくらいの小さな音でエンジンがかかり振動もほぼありません。

そのためか、アイドリングストップ機能を停止させる機能もありません。

330eでは、エンジンがかかってもこれだけ静かなのに、どうしてガソリンエンジンのみの車である320iも静かにできないのか不思議です。

発信時のモタツキ

ガソリンエンジン車は、どうしても発信時にもたつきがあります。

1~2cm踏んでも動かないので5cm踏むと急に動き出すといった感じが多かれ少なかれあります。

その点、ハイブリッド車もそうですが、PHEVの330eはそういうことがなく、1cmアクセルを踏むとその分モーターの力で動きだします。

エンジンが反応しない微妙な分は電気で制御しているからだと素人なりに思っていますが、このトルク感に慣れると320iのようなガソリンエンジンのみの車ではアクセルを踏んでも思うように反応してくれない分、少しストレスを感じてしまいます。

アクセルレスポンスと加速性能

加速性能も違います。

320iも2リッターターボで2リッタークラスでは申し分ないのですが、330eはモーターの力が加わり、320iと比較すると圧倒的に速く気持ちよく走ることができます。

ちなみに、0-100kmのタイムは330eが6.1秒で320iは7.3秒というのが公式の数値です。

330eをガソリンエンジンのみの車に例えると、静かにアイドリングストップ・スタートをする3500cc並み、またはそれ以上の車といった感じです。

乗り心地

330eは320iと比較してバッテリー(リチウムイオン電池)を積んでいる分(確か200kgほど重かったと思います)、重厚感が増し、乗り心地もよくなる方に影響していると思われます。

いい意味で330eは320iよりおっとりした走りですし、電気走行時はさらに滑らかです。

ハンドル

これは若い頃は大した問題ではありませんでしたし、また、好みもあり、好き嫌いがわかれるところですが、歳をとったせいか、320iは低速域でハンドルが重い!と感じました。

3日間で駐車場の出し入れなどで何度か体感しましたが、やはりハンドルは軽い方がいいです。

330eに標準で付いている車速感応式パワー・ステアリング(サーボトロニック)の良さを改めて痛感しました。

尚、新型では両者ともも標準でついていたと思います。

燃費

ついでに燃費のことを書いておくと、330eは320iより35%ほど燃費がいいようです。

これは330e、320iともにガソリンエンジン主体で走らせた場合です。

ちなみに320iの燃料タンクは、60ℓであるのに対して、330eは、41ℓ。

充電設備を持たず、ハイブリッドとして走る場合は、燃費が少し良くなるとはいえ、給油の頻度は330eの方が多くなりそうです。

トランクルーム

320iのトランクルームは、480ℓあります。

これに対して330eは、バッテリーのせいで床が上がっており、370ℓしかありません。

私はゴルフもせずトランクルームは使いませんが、ゴルフとかする人にはネックになるかもしれません。尚、トランクルームは、330eもトランクスルーが可能です。

BMW320i VS BMW330eまとめ

以上、ガソリンエンジンのみの車とPHEVの車の違いという観点からBMW320iとBMW330eの比較をしてみました。

新車で購入する場合、320iと330eの価格差はおよそ70万円くらい(でした)。

70万円で、

  • アイドリングトップからの立ち上がりが静かでスムーズ
  • 燃費が30%よい
  • 加速性能が高い
  • 重厚感が増し乗り心地がいい
  • ハンドルが軽い

といった恩恵が受けらますので個人的には買いだと思って買ったのですが、何故か、今、中古車市場には330eが溢れています。

ディーラーの試乗車や在庫車が売りに出されているようで、何キロも走っていない330eが新車の半値近くで売られています。

新車同然のこの車を300万円ほどで買えるのは本当に羨ましいと思います。

そういう意味では、320iよりおすすめだと思いますが唯一気になるのはバッテリーの問題です。

新車で購入した時は6年10万キロまで保証がついていますが中古の場合はどうなるのでしょうか。保証次第では320iより強くおすすめしたい車だと思います。

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