BMW 330e(G20)の評価

BMW 330e(G20)の評価ブログ

こんにちは、有栗です。

2月上旬にBMW 330e(G20)が納車して約1ヵ月半が経ちました。

先日、セカンドハンドオーバー(新車無償点検)も終えて、走行距離もおよそ1,000kmとなったので、改めて、BMW330eの評価をしてみたいと思います。

330e(G20)の評価記事については、先日、レクサスISとの比較でも書いていますので興味のある方はそちらも参照して下さい。

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今回は、私的な目線からBMW330eをもう少し詳しく評価したいと思います。

尚、このページは随時更新していきます(最終更新日は2022年12月26日)。

BMW 330eの評価

エクステリアデザイン

エクステリアデザインは個人の好みの問題ですので詳細は割愛しますが、私は以前乗っていたF30や歴代乗っていたレクサス車よりこちらのエクステリアデザインが好みです。

横から見たフォルムもいいですが、特に正面から見た顔のデザインが好きです。

インテリアデザイン・内装

インテリアデザインも内装も先代のF30と比較して各段に良くなっています。

センターコンソール周りも全体的に先代より質感が上がっていますね。

液晶画面

G20からエンジンスタート・ストップボタンの位置がシフトノブの横に配置されています。

エンジンスタート・ストップボタンと言えば、これまでずっとハンドルの奥だったので、車に乗り込むと思わずハンドルの奥に手を伸ばしそうになります。

慣れるまでにはもう少し時間がかかりそうです。

センターコンソール

ディスプレイの解像度もF30から随分上がっています。

ディスプレイの解像度

少し反応は遅いものの、ラジオもテレビも局を自動受信するようになり楽になりました。

あと、インパネ部分にBMW特有のプログラマブル・ボタンがあり、テレビやラジオ、音楽、よく使う設定などへのシヨートカットを登録していますが、これも便利です。

アンビエントライトを始め、トレイにスマホを置けばワイヤレス充電もできたり、外気温によってシートヒーターが自動的に作動するなど日本人好みのおもてなし感も増してます。

1点不満なのは、エアコンの温度調節がダイヤル式からボタン式になったこと。

最近は寒暖差が激しく、温度を0.5℃づつ上げ下げするたびにいちいちボタンをプッシュしなければならないのは、個人的には面倒です。

乗り心地

市街地などの普通の道であれば、乗り心地は凄くいいです。

道路の継ぎ目やマンホールを通過する際のショックはまろやかで、荒れたアスファルトを走っているときの細かい振動も殆ど感じられません。

★4.5としたいところですが、荒れた凸凹道ではやや大きな揺れを感じます。

田舎でよく見るこんな感じの道ですね。

でこぼこ道

ただ、試乗する際にも必ず走る荒れた凸凹道を走ると、320dの時は、「頭が痛くなる」と言っていた妻も「悪くないね」と言ってくれるくらいですから、悪くはありません。

330eはM Sportとはいえ、サスペンションはノーマル

Mスポーツサスペンションとノーマルサスペンションの差は結構大きいと思います。

BMWは乗り心地がイマイチだと思っている人は330eに一度乗ってみて欲しいです。

オプションのアダプティブMサスペンションは330eにはつけなくて正解だったと思います。

静粛性

オプションでアコースティックガラスにしていることもあり?、また、タイヤも評判のいいミシュランということもあり、静粛性は非常に高いです。

エンジン音も加速しない限り殆ど聞こえませんし、ロードノイズもかなり抑えられています。

静粛性はおそらく先代の5シリーズより高いのではないでしょうか。

アコースティックガラスがどれくらい静粛性に寄与しているのかは測れませんが、購入前、標準のガラスの330eを試乗しているにも関わらず、納車後、改めて静粛性の高さに感動したので、それなりの効果があると考えられます。

ちなみに、下の写真は、左が後席の普通のガラスと右が前席のアコースティックガラスです。

こうやって見ると、ガラスの厚さはあまり変わらないですね。

アコースティックガラスの厚さ

ガラスとガラスの間に埋め込まれている減衰フィルムがいい働きをしているのでしょう。

3シリーズの減衰フィルム入りガラス

ただ、ランフラットタイヤなので高速での荒れた路面でどれくらいのノイズが入ってくるかは気になるところです。

動的性能・走り

動的性能はやはり申し分ないです。

モーターがいつもアシストしてくれますので、ガソリン・エンジンだけの車のように出だしのモタツキもありません。

アクセルを踏むとガソリン・エンジンだけでは味わえない加速をします。

しかも剛性が高くなり重量もありますので、その走りはジェントルです。

ハイブリッドシステム

私は充電設備を持ちませんので、ハイブリッドカーとして乗っています。

従って、BMWのハイブリッドシステムが不快な制御をしないかは気になるところです。

先代のF30の330eのハイブリッドモード走行は、充電量が少なくなった時に重量のある車をほぼ2リッターのエンジンのみ?で動かすことになるためエンジン音や走りがイマイチでした。

また、充電量が少ない時の低速時のエンジンとモーターの切り替わりも頻繁に行われましたので、それも気に入りませんでした。

そのため、常にスポーツモードで走っていました。

スポーツモードは、エンジンとモーターの切り替わりが無くなり、常にエンジン主体でモーターのアシストがあるスポーティな走りが楽しめます。

しかもアイドリングストップからの立ち上がり時の音やショックも殆どありません。

G20でもその走り方を変えるつもりは無かったのですが、G20には、バッテリーコントロールモードという新しい走り方が加わっています。

バッテリーコントロールモード

G20の場合もハイブリッドモード走行時は、充電量が少なくなった時に、エンジンとモーターの切り替わりも頻繁に行われるようになります。しかも電気が枯渇した時は重量のある車をほぼ2リッターのエンジンのみ?で動かすことになるためエンジン音や走りがイマイチになります。

ハイブリッドモード走行

これに対して、バッテリーコントロールモードは、ハイブリッドとはいえ設定したバッテリー残量を維持して走行するモードです。

一度その残量に到達すれば、その後は充電量が極端に少なくなるということはありません。

この場合、ハイブリッドシステムはどういう動きをするのか気になっていました。

で、実際に試すとこれがなかなかいいです。

例えば、バッテリー残量を80%に設定し、それが維持されるようになると充電量が十分なので低速時にエンジンとモーターが頻繁に切り替わるということがなくなります。

アイドリングストップからの発信時もほぼモーターで発進します。

そして、BMWの場合、ある程度、速度が出るとモーターとエンジンの切り替わりは分からなくなりますので、結果的に常時、トヨタ車のような自然なハイブリッドシステムが楽しめます。

しかも、ちょっと踏めばモーターがアシストしてスポーツモード並みの加速をしますので、アクセルワークでモーターでの静かな走行とスポーティな走りの両方を楽しめます。

たまに試乗した方のレビューで「330eは電気がなくなればただの重量の思い2リッターのエンジン車」という表現を見かけますが、モードをバッテリーコントロールモード(エンジンをかけたあとでボタンを1回プッシュ)にするだけでこれを回避することができるのです。

エンジンをかけた後で、1回バッテリーコントロールモードのボタンをプッシュするだけなので面倒でもありません。

これは知らないと勿体ないことです。私はG20では色んなモードでの走りを確認してからは、専らバッテリーコントロールモードで走行しています。

以上、ハイブリッドシステムとしての評価は★4つ以下ですが、走り方を工夫することで快適性を上げることができる余地があるので個人的には満足(★4.5)です。

燃費

燃費は、郊外を中心に走って、12~13km/ℓといったところです。

BMWのモーターは主に動力性能の向上に使われているため、こんなところです。

性能比で言えば満足レベルです。

充電設備があれば、経済的には随分楽になるでしょう。

以下からは、お気に入りの点、残念と思った点として各項目を評価してみたいと思います。

お気に入りの点

コンフォートアクセス

車両キーを持って車に近づくとドアハンドルに触れなくても車両のロックが解除されドアミラーも開き、離れるとロックされドアミラーも閉じるコンフォートアクセスは便利です。

キーをポケットやバッグにいれたままで車に近寄るとロックを解除して主人様をお出迎え、離れるとドアミラーを畳んでロックしてお見送り。便利ですね。

ウェルカムライト

夜間、車に近づくとドアの下に絨毯のように光るウェルカムライトもgoodです。

ドアハンドル部分のライトも魅力的です。

パーキング・アシスト・プラス

トップ・ビューや3Dビューも駐車する時には便利ですが、特に、前方キドニーグリル中央に配置された約180度広角のカメラが便利です。

前方が良く見えないT字路などで、左右の交通状態が確認しにくい時に、予め地点を登録しておけば自動的にディスプレイに映し出してくれるので役に立ちます。

車や人に気づかずに進もうとするとちゃんと警告も出してくれます。

レーダークルーズコントロール

カーブの多い道や分岐点の多い道などではレーダーなどによる検知機能が十分に発揮できず動作が不安定になるケースもありますが、そういった場所でなければ、運転が非常に楽になります。

特に、前車が発進すれば、ストップして5分経ってても(原則として無制限)自分の車も自動的に発進するのは楽です。

レクサスGSでは発信する時にひと手間必要でした。

レーザー・ライト

対向車や前車の状況次第でハイビームとロービームが自動的に切り替わる点も楽になったのですが、私が最も気に入っているのは、L字型のライトとブルーのアクセントライトです。

特に、ブルーのアクセントライトは、夜は美しくて素敵ですね。

ヘッドアップディスプレイ

ナビゲーションがヘッドアップディスプレイに映し出されるのもいいですが、私が重宝しているのは、テレビやラジオ、オーディオの切り替え画面や、受信局や音楽の曲名もヘッドアップディスプレイ上に表示され、右手の親指だけで切り替えて選択できる点です。

テレビを観たり音楽を聴いたりするのであれば本当に便利です。

ヘッドアップディスプレイ

ジェスチャー・コントロール

イノベーションパッケージに付いてきたオプションで、センターコンソールの前で手を動かすなどのジェスチャーをすると、天井にあるカメラが検知して音量調整やチャンネルの切り替えなどを行ってくれる機能です。

私は使うことはあまりないだろうと思っていましたが、意外と使ってます。

いつの間にか、音量調整は左手の指をグルグル回しています。

ハーマンカードン(ステレオ)

静粛性も相まって、なかなかいい音です。

F30の330eでは聴こえなかった音が聴こえるようになりました。こんな音が出てたのかと。

オーケストラの音楽を流すとそこそこ迫力もあります。

但し、イコライザーは使いこなせていません。

というか、音楽ごとに設定できればいいのですが一度設定するとクラシックもロックも同じです。妻の軽自動車では純正のオプションですが音楽ごとにイコライザーを設定できます。

コネクテッド・ドライブ

F30からありましたが、スマホで目的地を設定して車に送信できる機能です。

車ではスマホから送信されている目的地をプッシュするだけでナビの案内が始まります。

F30の時は不具合もありましたが、今回は不具合は出ませんでした。

ワイパーの動作音

“おっ”と思ったのは、ワイパーの動作音です。

レクサスGSの時はほぼ無音で動作していたワイパーが、F30では結構ビビッてました。

BMWだし、3シリーズだからこの辺りは仕方ないと諦めていましたが、G20は、ほぼ無音。

こんなところにも気を配りだしたか、とちょっと感動しました。

ウォッシャーノズルがワイパーアームに内蔵されて水が外に飛び散らなくなった点も〇です。

さほど暑くない?

F30の時はガラスを通して入ってくる赤外線(IR)で春でも暑く感じていたのですが、G20になって明らかに暑さが軽減しています。6月でもさほど暑さを感じません。

F30と比較してガラスが物理的に1.5倍ほどになっているためか、アコースティックガラスにしたためかは定かではありませんが、快適性のアップに繋がっています。

国産車と比較するとどうでしょうか。同等のような、少し暑いような、よくわかりません。

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イマイチ残念な点

パーキング・アシスト・プラス

良い点としてもあげましたが、期待外れの点もありました。

試乗の時に、下図の赤〇の部分を押すと、左後ろ斜めからの画像が映し出されるということを知り、もしや立体駐車場の出し入れの時に使えるのでは、と期待してたのですが、残念ながら見ての通りタイヤ近辺の暗い部分は有耶無耶になっています。

カメラを確認したら、どうも届かない(写せない)場所のようですね。

残念ながら使えませんでした。

パーキング・アシスト・プラス

あと、暗い場所でのリアビューモニターは暗くて見にくいです。

明るさやコントラストを調整すると少しマシになりますが、それでもイマイチです。

先代のF30の時もそうでしたが、夜間にバックで駐車する時や、昼でも立体駐車場の屋内にバックで駐車する時は、目を凝らす必要があります。

ちなみにレクサスの時はよく見えましたし、妻の軽自動車でははっきり見えます。

このあたりは国産車がいいものを使ってますね。

ドライブレコーダー

納車後、車載カメラを利用したドライブレコーダーをオンラインで購入しました。

物理的なレコーダーが届くのではなく、今、車に搭載されているカメラを使ってドライブレコーダーの機能が使えるようになるというものです。

しかし、自分で起動した時やエアバックが開くような衝撃を受けた時に前後20秒間の動画を自動的に録画しますが、常時録画はできません

分かっていたこととはいえ、イマイチ残念な点です。

ナビの反応

先代よりナビの反応が少し遅くなっていると感じます。

田舎道ではときどき曲がるべきところを通過してしまいます。

その感覚がわかればある程度対応できるようになります。

F30でバックアップした音楽が聴けない

F30の330eを手放す時に、録音していた音楽をUSBにバックアップしました。

ディーラーの営業マンは、そのままG20でも聴けると言ってましたが、拡張子(BR25)はG20では認識できませんでした。

MP3への変換ソフトもありましたが、音楽を精査して新しくUSBに録音し直しました。

デジタルキー

デジタルキーという概念が追加されました。

設定すれば、iPhoneがキー代わりになり、最大5名のメンバーにもその権限を付与することができるというものです。

おそらく、法人などで車を使い回す際にイチイチ鍵の受け渡しをせずに済むことを想定しているのだと思うので、アカウントごとに車の設定も紐付けられれば、便利そうではあります。

しかし、我が家の場合、330eを運転するのは私だけ。妻も運転しないので必要ありません。

紛らわしいのですが、それとは別にキー・カードというものもあります(下図)。

330eのキー・カード

ちょうどクレジットカードのようなもので、財布とかにも入れておけます。

例えば、鍵を忘れた時に使えるというものでしょうか。

シートの位置やドライブモードの設定、エアコンなどの設定などはキーに紐ついているようですので、気分によって乗り方を変えたいとかいう人には便利かもしれません。

今のところ、使ったことはありません。

空気圧の調整で乗り心地と静粛性が向上

上で書いた乗り心地と静粛性の評価は、セカンドハンドオーバー(新車無償点検)でタイヤの空気圧を下げてもらう前の評価です。

乗り心地をさらに良くするために整備の人に相談すると、前後とも推奨値より0.1bar下まで下げてもらえました。

もとの設定からは前後とも1bar弱の下げです。

タイヤの空気圧調整

ランフラットタイヤで、もともと前が2.9barと後ろが3.2barだったのに乗り心地が悪くなかったのが不思議です。

結果、ハンドルの反応が少し穏やかになったものの、乗り心地と静粛性がワンランク上がり、より、しっとり、静かな走りとなりました。

特筆すべきことだと思います。

トランクの容量が少ない

下にバッテリーを積んでいるせいもありトランクの容量は375ℓ。

他の3シリーズより100ℓ狭いです。

私はゴルフや釣りといったものをやってませんので、トランクを開けることすら滅多になく支障はないのですが、ゴルフが趣味の人などにはきびしいかもしれません。

まとめ

以上、BMW 330e(G20)の評価をしてきました。

セカンドハンドオーバーで、タイヤの空気圧を下げてからは、個人的な評価で最も重視している乗り心地と静粛性は、控えめに行っても満足レベルに達しています。

また、これまでは、走りはいいけど、内装など高級感がイマイチ、という部分も剛性や静粛性を含めて大きく進化しており、現時点では、Dセグメントでトップを走っていると思います。

先進機能も安全性もクラストップですね。

BMWの330eは、走りと乗り心地、静粛性、安全性能、先進性を高次元で両立してますからもっと売れてもいい車だと思います。

リセールバリューや維持費が安心できればもっと売れると思うんですけどね、

モーターがアシストする加速や走りは何とも言えない気持ちよさがあり、この感覚は例え3.5リッターでもガソリンエンジンだけの車では味わえません。

しかも、車の性能を考えれば決して価格も高くないと思います。

私も、今のところは大満足です。

最初だけかもしれませんが、心なしかいつもより車に乗りたい気持ちに駆られています。

購入を検討している人の参考になればと思います。

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