アーリーリタイアして5年以上が経ちました。
私は、サラリーマンを早期退職後、一度脱サラで自営業を経験し、その後、50歳でリタイアした経験の持ち主ですが、15年ほど経験したサラリーマン生活も昨日のようによく覚えています。
そこで、ここでは、サラリーマン時代と比較してアーリーリタイア後の生活のメリット・デメリットを簡単にまとめてみたいと思います。
アーリーリタイアのメリット・デメリット
もう今の生活が当たり前になっていますので、サラリーマンと比較して何がどう違うのか、という発想は日常ではなくなってきました。
しかし、改めて双方の生活を比較するとアーリーリタイア後の生活は以下のようなメリット・デメリットを感じます。
アーリーリタイアのメリット
何事にも束縛されない自由な生活が送れる
リタイア後は、とにかく何事にも束縛されない自由な生活が送れます。
寒い日、暑い日、雨の日、台風の日も出勤(通勤)する必要はありません。
朝、目覚ましをかける必要もありませんし、寝る時間も自由です。
実際、私は、目覚ましをかけて起きることは完全に無くなりました。
リタイア後の寝室の時計は、エアコンのスイッチをいれるかどかを判断する際の室温と湿度を確認するだけのものになっています。
会社に行く必要もないので、くだらない(と思う)朝礼もありませんし、非効率的な会議・打ち合わせといったものもありません。
煩わしい人間関係や付き合いもなくなりますし、仕事上のノルマや責任、無能な上司や部下に振り回されることもなくなります。
そして、毎日、その時にしたいことができます。
そういった自由でストレスフリーの生活を本来の定年退職を迎える前から楽しむことができる点がアーリーリタイアの最大のメリットだと思います。
不条理な世界から早くおさらばできる
サラリーマンには、上記で挙げた日々のストレスに加えて、異動や転勤、昇給、昇格、評価、出世競争、リストラといったその後の人生を左右する重要な出来事もあります。
これらは正当な評価によって行われるとは限らないだけに、不条理な世界だとストレスを感じている人も多いはずです。
無能な上司の機嫌一つで自分の人生を左右される不条理な世界ですから、できることなら一刻も早く脱出したいと考える人は少なくないはず。
人生の限られた時間の中で、そんな不条理な世界で生活することを健康でまだ体力もある早い段階で断ち切ることができるということ、そして、自由度の高い幸福な時間を健康なうちからより長く過ごせるということも、アーリーリタイアするメリットだと思います。
優しく穏やかになれる
ストレスがなくなり、穏やかな日々を送っていると、心にも余裕が生まれ、穏やかになり、人にも優しくなれるように思います。
アーリーリタイアのメリットはこんなところだと思います。
アーリーリタイアのデメリット
一方でアーリーリタイアにもデメリットがあります。
収入がなくなる、あるいは資産が減る、また、肩書がなくなるというのは勿論なので割愛しますが、人によっては他にも様々なデメリットが出てきます。
時間を持て余す
例えば、リタイア後の生活について何も準備していなければ、いきなり何もすることがなくなり時間を持て余して苦痛になる人もいます。その点は普通の定年退職と同じです。
中には暇を持て余すことに耐えられず再就職をするという人もいるようです。
リタイア後は時間ができることはわかりきっていることですので、趣味もそうですが、日々どうやって過ごせば快適な生活が送れるか前もって考えておくことが大切だと思います。
私は、殆ど毎日続けられる趣味を持つことで今のところ充実した日々が送れています。
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孤独になる
リタイアをして孤独を感じる人は多いようです。リタイアすると煩わしい人間関係から解放される一方で仲の良かった友人とも疎遠になってしまいがちです。
私は、自営業をしながらソフトランディングをしてきましたし、妻もいますので、今のところ孤独を感じることはありませんが、独身だったらと想像すると苦痛になる人も多いと思います。
孤独は精神状態にも悪影響を及ぼす可能性があるため、特に独身の方のアーリーリタイアは注意する必要があります。
孤独に弱い人は、リタイアする前から、習い事やボランティア、サークル活動などに参加するなど対策を考えておくことが大切だと思います。
運動不足になりがち
良くも悪くも通勤もなければ強制された労働もない日が永遠と続きます。
運動不足自体は特に問題ないと思いますが、運動不足によって体に不調をきたすようになるとデメリット化します。
私も運動不足なので心身の健康状態に注意しなければならないと日々感じています。
ストレスが無くなる
ストレスが無くなることはメリットにもなりますが、デメリットにもなります。
ストレス耐性が弱くなるということもそうですが、ストレスがあるからこそそれから解放された時に爽快な気分を味わうことができます。
例えば、働いている人は、日曜日の夕方になると「明日から仕事だ~」と嫌な気持ちになったり、金曜日の夕方になると、「明日から休みだ~」と嬉しい気持ちを味わうことができますが、アーリーリタイアしてそういったことがなくなると、嫌なこともなくなりますが、嬉しいことも無くなりがちになります。
こういったことが長く続くと鬱的な症状も出てきやすくなるといいますので気を付けなければなりません。やはり、リタイア後も適度なストレスや楽しみは必要です。
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その他
人によってはこれら以外に、夫婦間の距離が縮まることで何等かの夫婦間トラブルが勃発したり、隣近所などの世間体といったことが気になってストレスを感じる人もいると思います。
まとめ
以上、アーリーリタイアのメリットとデメリットを述べてきましたが、メリットもデメリットも、人によっては逆に感じるかもしれません。
1分1秒でも早く仕事を辞めたいという人もいる一方で、ストレスと戦いながら第一線でバリバリ働く方が楽しいと感じている人や不条理な世界だからこそ面白いという人もいます。
孤独が好きな人は、孤独はデメリットではなくメリットになるでしょう。
幸せの感じ方や価値観は人それぞれです。
幸せは、人から諭されるのではなくその人自身が感じるものです。
私自身は、50歳の時にアーリーリタイアして今年で5年以上経ちましたが、現在のところ夫婦円満という点も大きく、メリットしか感じていません。
私自身の価値観と幸せ感で判断し、大金を犠牲にして時間を買った訳ですからデメリットが大きければ目も当てられません。
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