アーリーリタイアのメリット・デメリット
今回は、今さらというより5年以上もセミリタイア生活を経験してきたからこそ感じているアーリーリタイアのメリット・デメリットを整理してみようと思います。
私の場合、サラリーマンを早期退職してすぐにリタイアした訳ではなく、一度脱サラで自営業を経験し、その後50歳でリタイアした経験の持ち主です。
しかし、15年ほど経験したサラリーマン生活も昨日のようによく覚えています。
そこで、ここでは、サラリーマン時代と比較してアーリーリタイア後の生活のメリット・デメリットを簡単にまとめてみたいと思います。
アーリーリタイアのメリット
もう今の生活が当たり前になっていますので、サラリーマンと比較して何がどう違うのか、という発想は日常ではなくなってきました。
しかし、改めて双方の1日の生活を比較したり、心の中にあった不安や心配なことなどを思い出すとアーリーリタイア後の生活は働いていた時と比較すると以下のようなメリットを感じます。
何事にも束縛されない自由な生活
リタイア後は、とにかく何事にも束縛されない自由な生活を送れます。
まず、朝、目覚ましをかけて起きることが完全に無くなりました。
だいたい起床する時間すら決めていません。旅行やその他用事があるときだけ、妻に「○○時までに(リビングに)起きてこなければ起こして」と言うくらいです。
リタイア後、寝室の時計は、エアコンのスイッチをいれるかどかを判断する際の室温と湿度を確認するだけのものになっています。
起床したら顔を洗ってリビングに向かいますが、特に出かける予定もありませんので、サラリーマンの時のように時間を気にしたり身支度をする必要もありません。
髪型や身なりを気にする必要もありません。
朝の情報番組を見ながらゆっくり過ごしています。
寒い日、暑い日、雨の日、台風の日も出勤(通勤)する必要がなく、渋滞にイライラしたり、都会で言うところの満員電車でストレスを感じるということもありません。
くだらない(と思う)朝礼もありませんし、非効率的な会議・打ち合わせというものもありません。煩わしい人間関係や付き合いもなくなりますし、仕事上のノルマや無能な上司に振り回される時間もなくなります。
朝食を済ませて歯を磨き、その気になったらパソコンの電源を入れ、メールをチェック。
インターネットでニュースを見たり、興味のあることがあったらネットサーフィンをして調べたり、と、ボチボチとアフィリエイト作業へとシフトしていきます。
お昼になったら、妻が用意してくれている昼食を済ませ、天気が良かったり気が向いたらラフな格好に着替えて近所を散歩。時々喫茶店でお茶をして過ごすこともあります。
基本、その時にしたいことをしています。
例えばパソコンに向かってアフィリエイトの作業をすることも決して仕方なくする訳ではなくその時に一番やりたい事です。
突然、一人旅がしたくなったら、おそらく妻に置手紙して一人旅をすると思います。
それくらいの自由な感覚で毎日を過ごしています。
夕方4時くらいになるとパソコンの電源を落とし、リビングでテレビを観たり音楽を聞いたり、時にはスマホでYoutubeの動画を楽しんだりします。
ぷらっとウォーキングを兼ねて外に出かけることも少なくありません。
報告書や日誌を作成する必要もありませんし、仕事に追われて残業、休日出勤ということもありません。くだらない(と思う)夜のつきあいや飲み会といったものも皆無です。
夜は妻と一緒に食事をし、後は風呂に入ったりテレビを観たり、夫婦で会話したりとダラダラと過ごします。23時前後になったら寝室にいきベッドで読書。1時間ほどで就寝します。
平日はおよそこういった日を過ごし、週末になると妻と一緒に買い物に出かけたり、土日のどちらかは県外に遠出したり。その時その時やれる範囲でやりたい事をして過ごしています。
しかし、考えてみればこれらのことは定年退職後のリタイアでも手に入れられる生活です。
特に早期にリタイアしたからこそ手に入れられるメリットという訳ではありません。特にアーリーリタイアしたから得られるメリットととしては以下のようなことがあげられると思います。
不条理な世界から早くおさらばできる
サラリーマンには、上記で挙げた日々のストレスに加えて、異動や転勤、評価、昇給、昇格(出世競争)リストラ、といったその後の人生を左右する重要な出来事もあります。
これらは正当な評価によって行われるとは限らないだけに、不条理な世界だとストレスを感じている人も多いはずです。
無能な上司の機嫌一つで自分の人生を左右される不条理な世界ですから、一刻も早く脱出したいと考える人は少なくないはず。
人生の限られた時間の中で、こんな不条理な世界で生活することを健康でまだ体力もある早い段階で断ち切ることができるということ、そして、自由度の高い幸福な時間をより長く過ごせるということが、本来の定年退職前にアーリーリタイアするメリットだと思います。
アーリーリタイアのデメリット
一方でアーリーリタイアにもデメリットがあります。
収入がなくなる、あるいは減る、また、肩書がなくなるというのは勿論ですが、人によっては他にも様々なデメリットが出てきます。
時間を持て余す
例えば、リタイア後の生活について何も準備していなければ、いきなり何もすることがなくなり時間を持て余して苦痛になる人もいます。その点は普通の定年退職と同じです。
中には暇を持て余すことに耐えられず再就職をするという人もいるようです。
リタイア後は時間ができることはわかりきっていることですので、趣味もそうですが、日々どうやって過ごせば快適な生活が送れるか前もって考えておくことが大切だと思います。
私の場合は、殆ど毎日続けられる趣味を持つことで充実した日々が送れています。
アーリーリタイア後の生活を快適で充実したものにするために、日常に趣味を取り入れることは、とても重要なことだと思います。 実際、せっかくアーリーリタイアして自由を手に入れたのに、何もすることがなく暇[…]
孤独になる
リタイアをして孤独を感じる人は多いようです。リタイアすると煩わしい人間関係から解放される一方で仲の良かった友人とも疎遠になってしまいがちです。
私の場合、これも自営業を通してソフトランディングをしてきましたし、妻もいますので、今のところ全く問題ありませんが、苦痛になる人も多いと思います。
孤独は精神状態にも悪影響を及ぼす可能性があるため、特に独身の方のアーリーリタイアは注意する必要があります。
孤独に弱い人は、予めリタイアする前から、習い事やボランティア、サークル活動などに参加するなど対策を考えておくことが大切だと思います。
運動不足になりがち
良くも悪くも通勤もなければ強制された労働もない日が永遠と続きます。
運動不足自体は特に問題ないと思いますが、運動不足によって体に不調をきたすようになるとデメリット化します。
私も運動不足なので健康状態に注意しなければならないと日々感じています。
その他
人によってはこれら以外に、夫婦間の距離が縮まることで何等かの夫婦間トラブルが勃発したり、隣近所などの世間体といったことが気になってストレスを感じる人もいると思います。
まとめ
以上、アーリーリタイアのメリットとデメリットを述べてきましたが、メリットもデメリットも、人によっては逆に感じるかもしれません。
1分1秒でも早く仕事を辞めたいという人もいる一方で、ストレスと戦いながら第一線でバリバリ働く方が楽しいと感じている人や不条理な世界だからこそ面白いという人もいます。
孤独が好きな人は、孤独はデメリットではなくメリットになるでしょう。
幸せの感じ方や価値観は人それぞれです。
幸せは、人から諭されるのではなくその人自身が感じるものです。
私本人は、50歳の時にアーリーリタイアして5年以上経ちましたが、現在のところ夫婦円満という点も大きく、メリットしか感じていません。
私自身の価値観と幸せ感で判断し、大金を犠牲にして時間を買った訳ですからデメリットが大きければ目も当てられません。
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