こんにちは有栗です。
今回は、次回、乗り換えの候補の一つとして考えている車、新型のレクサス IS 300h バージョンLを試乗してきましたので、その感想を書きたいと思います。
レクサス ISは、2009年から3年ほど乗っていた車ですが、とにかく足回りが酷かったので、正直、今後購入を検討することはないと思っていました。
しかし、今回のフルモデルチェンジ相当と言われるビッグマイナーチェンジでは、デザインが格好良くなっただけでなく足回りも驚愕の進化を遂げているとか。
なので、一度、実物を見に行って話を聞いてみることにしました。
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レクサス IS300h バージョンLの試乗
その日は、試乗の予約を入れずにディーラーに行きました。
営業マンに説明を受けながら車を見ていると、IS300hのバージョンLが試乗できるようになったということで急遽試乗させてもらうことになりました。
レクサス車の試乗は5~6年ぶりです。
私が、車を選ぶ時に重点を置くのは、足回り(乗り心地)や静粛性、快適性や先進性だったりします。つまり、格好よりまずは中味です。
勿論、格好が悪いと買いませんが。
そう、BMW 330eに乗るようになってからは、馬力やトルク、ハンドリングや回頭性、アクセルのレスポンスなどスポーツ性能も無視できなくなってきました。
早速、車に乗り込みエンジンを始動させます(といってもハイブリッドなので無音ですが)。
全集中、深呼吸、五十の肩、ギリギリ!で神経を研ぎ澄ませます。
高い買い物ですからね。買ってから後悔したくありません。
今乗っているBMW 330eや何度か試乗した新型3シリーズ、また、昔乗っていた2世代前の初代レクサス ISとの比較感想をちょこちょこ挟みながら簡単にレビューします。
先代のISにも2回ほど試乗したことがあります。
乗り心地
アクセルを踏んですぐにわかったのが剛性の高さです。
コンパクトセダンを優先し、プラットフォームはTNGAを採用することなく変わっていない(厳密に言うと従来のNナローをトレッドが広いNワイドに変更)と言うことだったのでそこまで期待はしていませんでしたが、剛性は廃止されたレクサスGS並みだと感じました。
少なくとも以前乗っていたISとは別物です。
ただ、現行のBMW3シリーズの剛性はさらに2ランクほど高いです。
試乗したり代車で借りて乗ったりしていますのでその差はすぐに分かりました。
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足回りは?と言えば、市街地を走った限りでは、これまた随分良くなっています。
19インチのタイヤを履いており、足は少し固めでしたが、少し荒れた路面での細かな縦の微振動も丸められていますし、小さな段差も突き上げを感じることなくコトンといなします。
ランフラットタイヤでもないので、ゴツゴツとした感触も殆どありません。
一言で言うとまろやかですね。
ブレーキも癖がなくよく効きます。
現行のBMW3シリーズのM SPORT(あくまでもM SPORT)より乗り心地はいいと感じました。
いつもの試乗コースを周ったため、凸凹した悪路を試すことはできませんでしたが、普通の市街地の乗り心地は良かったです。
F SPORTであれば、NAVI・AI-AVSというショックアブソーバーを最適に制御する(乗り心地をよくする)技術が標準で搭載されていますので、さらに好印象だったかもしれません。
静粛性とパワー
静粛性
静粛性も高いです。
ハイブリッドなので、急な加速をしない限り5~60kmまではエンジン音も殆ど聞こえません。
また、19インチのタイヤを履いている割にはロードノイズも抑えられているため、この速度域では静かで快適です。
ですが、中速域からアクセルを踏み込むと旧型のエンジン音が急に主張しはじめ、車速に対してエンジン音が仰々しくそして煩く感じます。
そしてブレーキを踏むとヒュイーンというハイブリッド特有の音が車内に広がります。
10年前と基本的な部分が全く変わっていなかったため非常に懐かしく感じると同時に、ちょっと落胆しました。IS300hのエンジン音も個人的にはあまり好きではありません。
BMWやメルセデスは、これくらいの排気量クラスの車だとエンジン音はもっと静かです。
BMWやメルセデスは、スピードとエンジン音の大きさが比例している感じで(個人差はあるでしょう)、アクセルを踏んでも、エンジン音は遠くの方からモリモリと静かに聞こえ、それでいて音の主張はしっかり感じ取れます。
パワー
パワーに関して、IS300hは、トルクがあるので出だしはいいのですが、アクセルを踏んでもやや、というか、かなり非力なのでイマイチ感は否めませんでした。
調べてみると、この辺りは、2013年にフルモデルチェンジしたレクサスISの試乗の時も全く同じような感想を書いていました。
パワートレインが変わっていないので仕方ありませんね。
カムリから採用されている新しいハイブリッドシステム(TNGAに基づいて開発されたダイナミックフォースエンジン+THSII)を採用していない点も残念です。
4年前の技術なんですけどね。どうして採用してくれなかったんでしょう。
これが採用されていれば、もう少し好感触が得られたのかもしれません。
高揚感が欲しい人も多いと思うので、次があれば、レクサスGS450hのようにモーターを燃費ではなくパワーに振って、IS400hといった車を作ってくれたらと個人的には思います。
IS350もありますが、静粛性と燃費を兼ね備えたIS400hにも需要はあると思いますし、ガソリンとモーターを使った加速はNAやターボでは味わえない気持ちよさがあります。
ただ、レクサス ISも低・中速域においては、燃費志向から動力性能志向に調整されているということだけあって加速もスムーズで力強く感じました。
街乗りやロングドライブを楽しむ車としては燃費も良くベストチョイスだと思います。
内装その他
インパネ部分は、これまでとあまり変わっていないようですが、
- ディスプレイがタッチアップディスプレイになって少し前面に配置された
- 両外のエアコンの吹き出し口が円形状になった
- エアコンパネルがピアノブラックになった
などの変更はあったようです。
下は、展示してあったF SPORTの内装です。
6~7年前から殆ど変わっていないことを知っている人は古さを感じると思います。
電動パーキングブレーキとブレーキホールド機能は〇
個人的にポイントが高かったのが、レクサスGSの時に重宝していた電動パーキングブレーキとブレーキホールド機能がついた点です。
無ければ無いで慣れるものですが、やはりあった方が信号待ちなどで楽です。
カタログを見ると安全装備もかなり充実しています。
夜間の歩行者と自転車運転者の検知を可能にし、衝突回避を支援したり、アクセルとブレーキの踏み間違いによる衝突事故を低減させるといった装備も標準で装備しています。
この辺りはさすがに進化しています。
ランバーサポートがイマイチ
主観的な感想になりますが、個人的に残念だったのは、電動ランバーサポートです。
腰の負担を抑えるために、シートごともっこり膨らんでくれるのですが、膨らむ箇所は一番下の部分に調整しても殆ど背中の部分なんですよね。
自分にはしっくりきませんでした。
そういえば、以前ISやGSに乗っていた時は、どの位置に調整しても時間が経つとしっくりこなくなり、運転中いっつもシートを微調整していたことを思い出しました。
腰への負担が大きかったのだと思います。
今の車(BMW 330e)に乗ってからは、シートは一切調整しなくなったことを考えると私にはBMWのシートが合ってるんだと思います。
腰の部分も希望の場所がもっこり膨らんでうまくサポートしてくれます。
同じ感想を持つ人が少なくないようなので、そのあたりはBMWが優れているのかもしれません。
先進装備が少ない
また、先進装備が少ない点も少し残念です。
BMWやメルセデスは、AI音声会話システムやリバースアシストといった先進装備を積極的に取り入れていますが、レクサスISは目新しいものがあまりありません。
レーダークルーズコントロールもBMWのアクティブクルーズコントロールの方がよくできていると感じます。BMWはハンズオフも搭載しています。
また、せめて、ヘッドアップディスプレイくらいは、オプションでもいいので付けられるようにしてほしかったと思います。
レクサス IS300h バージョンLの試乗を終えて
そんなことを感じたり考えたりしている間に試乗が終わりました。
40分程度の試乗だったので確認できなかったことも多々あったのですが、基本的には乗り心地がよく静粛性も高かったので、次回乗り換えの候補の一つとなりました。
但し、IS300h(ハイブリッド)ではなく、IS300かIS350のF SPORTです。
マイナーチェンジなのでパワートレインもプラットフォームも変わっていませんが、全体的に質感が上がってますし、何と言っても格好が良くなってます。
特に、F SPORTは本当に格好よくなりました。
今回のレクサス ISは、BMWやベンツよりも格好いいというのが大方の意見だと思います。
ボディサイズは?
レクサスISのボディサイズは、全長4710×全幅1840×全高1435mmと、現行モデルと比べると全長、全幅が+30mm、全高が+5mm大型化されています。
車幅制限1850mmの立体駐車場に出し入れしなければならないため、全幅の1840mmというのが若干気になりますが、レクサスGSもそうだったように慣れれば何とかなりそうです。
車両価格は?
レクサスISの車両価格は、以下の通りです。
タイプ | 価格 | |
---|---|---|
IS350 | F SPORT | 6,500,000円 |
F SPORT モードブラック |
7,000,000円 | |
IS300h | version L | 6,000,000円 |
F SPORT | 5,800,000円 | |
5,260,000円 | ||
IS300 | version L | 5,550,000円 |
F SPORT | 5,350,000円 | |
F SPORT モードブラック |
5,850,000円 |
オプションを付けて乗り出しでプラス50万円~といったところでしょうか。
レクサス ISも随分高くなりました。
購入するとしたら、IS300かIS350のF SPORTになりますが、1度試乗してみてエンジンフィールやエンジン音が気に入らなければ諦めようと思います。
納期は
いい感触を得て営業マンに納期を確認すると、およそ4ヵ月待ち。
冒頭の画像や上の画像のF SPORTのモードブラックという特別仕様車は、下のようなBBS製マットブラック塗装アルミホイールの生産の関係で納期は来年の9月以降とか。
買うならお得なオプションがついたF SPORTのモードブラックを買いたいところですが、さすがに10ヵ月待ちはしんどいです。
別に急ぐ必要はないんですが、10ヵ月も経つと、自動運転(レベル3)の車もちらほらと見かけるようになりますし、ベンツの新型Cクラスも発売される予定です。
レクサス ISももう見慣れて新鮮味がなくなっているかもしれませんね。
購入候補の一つであるベンツの新型Cクラスは、最新プラットフォームと新世代自動運転システムを採用し、安全性能を大幅に向上させるという話です。
さすがはメルセデスですね。このあたりのチャレンジ魂は追随を許しません。
その頃のレクサスISの評価はどうなのでしょうか。古さが際立ってなければいいですが。
あと、BMWの3シリーズも候補の一つです。車の出来がいいことがわかってます。
今週は、BMWの1年点検がありますので、代車を試乗して考えてみたいと思います。
そんなこんなですが、次回は、購入の検討を視野にレクサス IS300 F SPORTで悪路や高速道路の試乗もしてみようと思います。
レクサスの2リッターターボエンジンは比較的新しく試乗も初めてなので楽しみです。
SUV人気でセダン離れが進み、レクサス ISもGSに続いて廃止という話もありますが、何とか生き残ってほしいと思います。
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