50歳でアーリーリタイアするために貯金はいくら必要か

50歳でアーリーリタイアするために貯金はいくら必要か

ときどき、
「50歳でアーリーリタイアするには貯金はどれだけ必要か」
「老後の貯蓄は3,000万円必要」
といった記事を雑誌やネット上で見かけます。

私もリタイアするかどうか悩んでいた頃は気になるキャッチフレーズでした。

でも、結局はアーリーリタイアする時に必要な資金は人それぞれです。

年齢は?
持家?賃貸?
住んでいる地域は?
ご家族は?
借金(負債・ローン)は?
たばこは吸う?
お酒は?
車は?
趣味は?
・・・

こういったことは個人差があり、人それぞれの環境や事情で大きく変わってきますので、人に問うものではなく、自分で割り出すものです。

年齢で言えば50代でリタイアを考える場合は、年金を貰えるまでの生活が10年ちょっとなので経済面も含めてある程度見通せるかもしれませんが、30代でリタイアを考えるとなると大きなリスクをとる必要が出てきます。

また、生活環境で言えば田舎で安い家を借りて自給自足なみの生活することができる人であれば月に10万円も必要ないかもしれませんが、残り20年続く家のローンだけでも月額10万円以上必要な人もいるかもしれません。人それぞれです。

とはいえ、人それぞれです、と言ってしまえばそんなことわかりきっているで終わってしまいますので、私がリタイアする時に考えた必要な貯金・資産の算式を紹介したいと思います。

50歳でアーリーリタイアするために必要な貯金とその計算の仕方

ちなみに、私の場合は、50歳でアーリーリタイアしましたが、その時に必要な資金としてザックリ
最低限必要な貯金額
人並みの生活ができる貯金額
という2つのパターンを設け、以下のような算式で算出しました。

50歳で最低限必要な貯金額の割り出し方

50歳からの生涯の支出額を割り出す

生活するのに最低限必要な年間の金額を割り出して、かける(×)ことの(とりあえず平均寿命までの期間)でおよその必要金額が割り出します。

最低限必要な年間の金額 × 平均寿命までの年数 ⇒ 貯金額A

最低限必要な年間の金額は、現在の生活を基準に譲れないところ削れるところを吟味して割り出した額です。

例えば最低限必要な年間の金額が年間300万円で残り30年(寿命80歳 – 現在の年齢が50歳)だとすれば、9000万円です。

年間300万円はあくまでも平均値で、例えば65歳までは350万円、それ以降は250万円といった金額になります。

その後、家のリフォーム代や車の購入、電化製品の買い替えなどの定期的にくる出費を上記で算出した金額に足し合わせます。

定期的な出費 + 貯金額A ⇒ 貯金額B

風呂、トイレ、壁紙、床(畳やフローリング)を1回から2回交換、車は5年毎に5回買い替え、テレビ、冷蔵庫、エアコン、食洗機等は10年毎に買い替え等々、これらを合わせた額を例えば2000万円と見積もれば、上記生活費(貯蓄額A)との合計で1億1,000万円となります。

大まかに必要な金額を算出したらインフレを加味して(例えば年数×1%のインフレと予想して)、およそ1000万円ほどをプラスします。

貯蓄額Bとの合計で1億2,000万円となります。

貯蓄額B × インフレ率 ⇒ 貯蓄額C

※実際、生活費の全てがインフレのあおりを受けるのではありません。

そして順番が正しければ、私が死亡した後、妻は20年ほど生き続けることが予想されますので、妻だけの年金収入では不足する分を加算します。

貯蓄額C + 配偶者の年金不足分 ⇒ 貯蓄額D

例えば、年間60万円不足するのであれば20年で1,200万円。貯蓄額Cとの合計で1億3,200万円となります。

上記の例では、生涯に必要な額(支出額)は、1億3,200万円となります。

50歳からの生涯の収入額を割り出す

次に50歳から平均寿命までに見込まれる収入を割り出します。

ここで注意すべきは、投資分や資産運用などの収入は計算に入れないことです。

年金などリスクが限りなく少なくほぼ確実に収入となることが予想される分を収入として計算します。

ちなみに我が家では、年金(国民年金・厚生年金)を貰える年齢は一応70歳からということで試算しています(貯金でどうにかなる間は可能な限り貰いません)。

貰える年金額は「国民年金基金」の金額分と「ねんきん定期便」で送られてくる「国民年金・厚生年金」の金額(妻と私の合計額)で試算してます。

しかし、国民年金・厚生年金は間違いなく減ると予測していますので試算表には本来70歳からだと42%増しで受給できるところを逆に10%ほど少な目に入力しています。

年金収入 ⇒ 生涯の収入額

尚、うちにはありませんが、人によっては親から相続する遺産や不労所得などを計算式に入れることができるかもしれません。

50歳の時点で必要な資金・貯金額を割り出す

最後に、生涯の支出額から生涯の収入額を差し引いてやることでおよその必要な貯蓄額が割り出せます。

例えば、生涯の支出額が1億3,000万円で生涯の収入額が4,000万円だとしたら最低限必要な貯金額は9,000万円ということになります。

インフレや年金問題、健康問題、寿命など不確定要素や不安要素もありますが、今できる可能な対策を打ちつつ、その時はその時、臨機応変に対応するしかないと考えています。

これらは、リタイアする、しないにかかわらない問題ですから。

人並みの生活ができる貯金額の割り出し方

私の場合、贅沢なことですが、リタイアするからといって生活レベルを大きく落とすようなことはしたくないという希望もあり、「サラリーマン時代の同僚と同じレベルの生活」という条件を加えてもう一つ別の計算式で計算しています。

つまり、身近な人を捉えた「人並みの生活レベル」という訳です。

具体的には、もしあの時、会社を辞めずに勤めていたら定年まで生涯賃金(年収+退職金)はいくら貰えたのか、というものを基準にするということです。

サラリーマン時代の同僚の生涯賃金と貯蓄額から必要な貯金額を計算

サラリーマン時代の同僚の生涯賃金は以下のように計算しました。

今の流れでいけば定年退職の年齢も延びますので、70歳定年で計算。

但し、61歳からの年収は60歳の年収の7割ほどで計算しています。

幸い、地方の企業ですので年収も退職金もそんなに高額ではありません。

しかも年収からは税金も引かれますので実際の計算は税引き後の金額(年収600万円であればおよそ500万円)で計算できます。

それにアーリーリタイアするとサラリーマンで必要だったランニングコスト(例えばスーツ代やシャツ代、またそのクリーニング代や会食、飲み会、ゴルフなどの付き合いなど)も減りますので経費部分も減少します。

そこでおよそ次のような計算式で生涯賃金を計算しました。

同僚のサラリーマンの50歳からの生涯賃金 =(平均年収500万円 × 0.85)× 勤続年数20年 + 退職金

0.85という係数は61歳以降の年収が7割ほどに減少するということを加味した数字です。

およそ上記のような計算式が成り立つ同僚のサラリーマンの生涯賃金に同僚サラリーマンの予想貯蓄額をプラスした金額が確保できれば、サラリーマンを続けていた場合と同じレベルの生活ができることになります。

50歳時点の必要貯金額 = 同僚のサラリーマンの50歳からの生涯賃金 + 同僚サラリーマンの50歳時点の予想貯蓄額

つまり、上記の貯蓄額から70歳まで貰えるであろう収入を差し引いた額を50歳の時点で保有していればいいことになります。

50歳から人並みの生活ができる貯蓄額 = 上記で計算した50歳時点の必要な貯蓄額 – 70歳までの収入予想額

70歳以降からは年金が支給開始されますが、私の場合はここでサラリーマン時代の同僚と差がつくのも何なので、国民年金に加えて国民年金基金に加入することで、サラリーマンを定年退職した時とさほど変わらない年金収入を見込んでいます。

このような計算をして割り出された額を貯蓄していれば同僚のサラリ-マンと同じくらいの生活レベルが確保できるのではないかいう計算式です。

緊急時への対応

とはいえ、人生はどうなるか分からないもの。私は、どちらかというと心配性でネガティブな方なので、緊急時に備えたシミュレーションもしています。

実際はエクセルで1年毎に必要な金額を打ち込んだこの先30年間の計画を立て、毎月の実績と照らし合わせながら生活しています。

ぎちぎちにならない程度に無駄を省くように家計もリストラしていますし、私のお小遣い稼ぎの収入が予定より多かった月はすこし贅沢もして楽しんでいますが、一方で緊急時への対応として、
・車を持たない生活
・自宅を売却して安い賃貸に住む
という生活もシミュレーションしています。

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この二つは想像以上に経済的負担を軽くしてくれます。

まとめ

アーリーリタイアに必要な資金・貯金額は、人それぞれです。人に問うものではなく、自分で割り出すものです。

ここでは、50歳でアーリーリタイアする場合に必要な資金・貯金額の計算の仕方を紹介しましたが、持家を売却して田舎暮らしをしたり、海外への移住やするなど自由な発想で考えるのも楽しいものです。

銀行金利の高い国に移住して殆ど利息だけで生活し、お金を減らさずに10年後に日本に戻ってくるというタイムマシーンのような生活スタイルもあるようです。

そんなことを具体的に考え出すと見えなかった選択肢が見えてきて意外と思っているよりも少ないお金でリタイアすることができるかもしれません。

勿論、少し働きながらのセミリタイアという選択もあります。

人生は一度きりですから有意義な人生にしたいものです。

一度、残りの人生でいくら位必要なのか試算してみては如何でしょうか。

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